きゅるり×

すきなものときらいなものを書いてくだけなかんじかも

キョウダイ「すき」

妹と弟がいる。


妹は3つ下で、ちっちゃい頃から1人で行動できないやつで
コンビニにおつかいにいくにも1人じゃいやがってた。
昔、二段ベッドで寝ていたけど、1人で寝るのもいやがって
しょっちゅうこっちのふとんにもぐりこんできてた。
たぶん自分が1人行動好きなのは、妹のせいだろう。

妹とはずっと同じ部屋だった。
自分は漫画やら小説やら本というものが好きだったので
かなりの量を部屋に置いていたけど、妹にしてみたら自分の部屋がせまくなるわけで
たびたび本の量について文句をいわれ喧嘩になっていた。
たぶん妹が本を今でもまったく読まないのは、自分のせいだろう。


弟は8つ下で、生まれたと病院から電話をもらった直後、
自分は住んでいた社宅の知り合いすべての家に報告に行った。
のちのち母が病院から退院してきたときに、近所の人から
「報告もらったわよ」と笑いながらいわれたらしい。
歳が離れていたせいもあり、弟とは喧嘩はしたことがない。
保護者的な立ち位置で、遊園地に連れていったり、映画館に連れていったり、
店員さんに母親に間違われたりと、自他とも認めるブラコンだった。

弟は長男だけど末っ子で、でも一族のこの世代のなかで男1人だった。
自分にはなんともできないけど、でもなんとかしたくて、
弟と話すときはゲームや漫画の話をいっぱいするようにした。
あと特に気にしていたのは写真で、自分は弟の写真をいっぱい撮った。
自分の小さいころの写真は一族のなかでも第一子だったせいもあり、かなりたくさんある。
覚えていない記憶の頃もたくさんある。
どうしてもキョウダイが増えると、末の子にいくにつれて写真が減ってしまうので
(それは親のせいというよりかは感覚の問題として)、自分が代わりに写真を撮ることにした。
いまでもPCの中には弟の写真がいっぱい入ってる。


いま、キョウダイ3人とも大きくなった。
そして今の自分のこととか、将来のこととかを相談したりする。
自分も聞くだけじゃなくて、妹と弟に話したりする。
たぶん親に話すよりもキョウダイ間で話すことの方が多い。
ご飯も2人ずつで食べにいったりもするし、3人で食べたりもする。

それをいうと「仲がいいね」とまわりにいわれたりするけど、
ずっと仲良しだったわけでも実はない。
本当はいろいろとあった。
でも、たぶん、3人とも、ちょうど同じ方向を向けたのが今なんだとおもう。

もちろん進んでる方向や、やってることは全然ちがうのだけど、
お互いにお互いを思ってる感覚が同じなのが、ちょうど今なのかも、とふと思った。

この先、就職したり転職したり結婚したり子供が生まれたりして、
お互いを思う感覚がまたズレてしまうかもしれないけど
今このときに、色々と話せてご飯を食べられるのは嬉しいなとお姉ちゃんは思ってます。